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それでも by風肆險&孽角(【神州之Ⅱ蒼玄泣】第45&46集)

2009年03月31日 07:30

 【天罪】の第3、4集ではこれといって燃えどころが個人的になかったので、ずっと書けなかった風肆險と孽角について、今回書こうと思います。
 実はこの二人、結構気に入っていまして、かなり応援していた。
 最初は愛想なしで生真面目で面白みに欠けるヤツだなぁと思っていた風肆險も、最後の方ではなかなかお茶目な感じで内面がぽろっとでてきたりしてたし。 
 好きな二人が戦わなければならない挙句、あの結果。
 私は思わず二人を呼んでしまおうかとさえ思ってしまいました。
 拙宅に来て、静かに平和に暮らすしなさいと。まぁ、呼びませんがね。 


 現在、孽角は単独で暴走中。
 直に各方面から攻撃対象にされることかと思われます。
 でも、今のところ圧倒的な強さを誇っているので、当分簡単には死なないかと思われますが、彼にそんな人生を歩ませる霹靂の神様・・・・・・・怨みますぅ・・・・・・・
 こうなりゃ、一つだけ神様にお願いしたいことがあります。
 暴れん坊侍で、無茶やるだけやってそれで終わり、ということにだけはしてくれるな、と。
 ホントにホントにそれだけは、お願いだから止めて欲しいところです。
 人はどこまで苦難の道を歩まなければならぬのか。
 神はどこまで人に試練を与えると言うのか。

 孽角も風肆險も共に目指す方向は違えど己を高めようと努力していることが共通していたと思う。
 そして二人は折れてしまった。

 風肆險は自分の意義は使命を果たすことにあり、それは孽角という長年の宿敵でありライバルである人物に打ち勝つことであると決めてしまっていたからだ。
決めてしまった時点で、彼の固執は解けることがない。盲目的にそれのみを己の信念にして、叶えるまで突き進もうとする。
 なぜ、彼は決めてしまったのだろう。
 彼の住む世界がそのような世界であり、それが当たり前として活きてきた、と考えられる。
 彼は葛藤の中で考える。
「 この世は弱肉強食。勝つか負けるか、力で決まる。負けたものは永遠に虐げられ奪い取られるだけ」
 そんな惨めな自分など、彼の中ではあり得ないのだ。
 過去に孽角に負けたとき、滅境でそのような経験をしたのかもしれない。
 使命を果たすことで己の責任を全うし、また力でも他者に己の強さをみせつけたいと考えたのではないだろうか。
 彼は彼の信ずるところで圧倒的な力を手に入れ、滅界の頂点へと目指そうとしている。
 それが彼の自尊心でもある。
 そうすることが自分の誉れなのだと信じてしまった人間が、そう簡単に趣旨換えなどできるだろうか?できないだろうと思う。
 推測だが、彼にとって趣旨換えは挫折と同じ意味だったのだと思う。
 一度これだと信じた路を途中で放棄する勇気を彼は持ち合わせてはいなかった。 
 今まで信じてきた自分の価値観を覆す勇気は、いかほどだろうか。そしてそれに伴う失望感。 
 足元から何かが崩れ去るような深い闇が自分を包み込むような恐怖。
 だが、もし彼が挫折とは思わずに新たな世界で進む路を選ぶことをしていたならば、違う結末があっただろう。彼はその路を選ぶチャンスを幾度も与えられているのだ。
だが、彼は選ばなかった。
 彼は自分の命を投げ出して使命を果たそうとする。
 自分の命を投げ出す勇気があるのなら、あたらな世界で新たな信念を見つけ踏み出す一歩があっただろうと思うと、非常に残念でならない。
 彼は結局孽角に負けて彼の思うところの敗者となるのだが、死に際でも彼は更に高みを目指そうと足掻いている。
そして、最後に人界で触れた新たな道しるべを認める如く、無い足で新たな一歩を踏み出そうとするかのようなことを言っている。
なぜそれが死に際なのか、と思うと切ない。
だが、それが彼の矜持なのだろう。


 孽角は滅境で殺人鬼として作り出された生物。
 人を殺して当たり前。だが、そんな人生に疑問を感じて考えた結果、彼は別の人生を歩むことを選ぶ。彼が滅境でどのくらいの罪をつくったのか解らない。
 孽角が人界で人に喜ばれることを励みに、人のためになるように日々努力している。
 それは滅界で己がしてきた悪行を深く反省し謝罪する気持ちがあるからなのだと思う。  
 この生活をずっと続けて生きたい。
 皆と共に平穏に幸せに活きていたい。
 黒狗兄として過ごしていた彼は、この世界の全てが輝いていただろう。
 この世界の人々が大好きだし、多くの人に慕われる自分が大好きであったろう。
 だが、神は娘の命をもってしても、まだ足りぬと言うかのようだ。孽角に試練を与える。
 そしてその試練を前にして絶望し、たったそれだけのことをこの世は許さないと怨む孽角。
 黒狗兄は、幾度も風肆險に見逃すように言い続ける。
 最後には風肆險に「今が我慢のしどころだ。待つのだ、その時が来るまで」と諭すように言っていた。だが、思えば耐えねばならないのは、実は黒狗兄も同じだったのではないか。再び姿を変え逃避することもあり得たのではないかとも思うが、逃避しきれない執拗な追っ手に観念したというところだろうか。

 娘の死に衝撃を受けたことはもちろんだが、一番傷ついた理由は娘をしに至らしめた己の存在なのではないか。
要因としては自分を放っておかない滅境の連中になるわけだが、孽角自身自ら好んで孽角として生まれてきたわけでもない。自ら望んで滅境に生まれてきたわけでもない。滅境が嫌で逃げ出し、孽角が嫌で黒狗兄として新たな人生を歩んだ。
 だが、たとえ新たな人生を歩んだところで己の過去を消し去ることはできない。
 常に過去もついて回ってくる。それは確かにそうだが、新たな人生を良しと考えてくれる相手ではなかったことに孽角の不幸がある。これが業というものなのか。
 黒狗兄の時は、彼は自分が大好きだったと思う。孽角は自分が嫌いだ。
 嫌いな己となり自暴自棄になっているように思える。



 なお、自分用のメモとして、また下に書きなぐっています。
 多少略している部分あり。色は相変わらず透けてみえます。


------------------- 決戦前&決戦&決戦後 -------------------

□ 決戦前の前振り  by孽角サイド

 孽角は滅境で殺戮者として作り出されたもの。
 生まれた時から人を殺す術しか教わらずに過ごしてきた。だが、彼はそんな自分の生き方に疑問を感じ、他の活き方があるのではないかと疑問に思う。そして自分の生き様は正しくないことを知る。だが滅境はそんな孽角を許さない。
 孽角は赤子である娘を連れて邪境を脱走するが、追っ手に切り立つ谷に追い詰められ、そこで赤子を落としてしまう。娘とはその時生き別れてしまった。
 孽角自身はその時追っ手から逃れ、黒狗兄として江湖で新たな人生を歩んでいた。
養正堂というスパを営業し、人々の役に立ち皆に喜ばれることを心がけて生活している。平穏な生活そのもの。
 しかし、滅境は彼を見逃してはくれなかった。
 身の危機を感じた黒狗兄は友人宅へ生き別れていた娘と養子の息子を託すが、滅境にその所在を知られ娘は連れ去られてしまう。そして、生き別れた娘は、無残にも殺された。
 全ては孽角を覚醒させるため。
 風肆險でさえ、頑なに過去に囚われて現在の黒狗兄であることを許さない。
 なぜ人は過去に固執するのだろう。
 なぜ人は残忍さを求めてくるのだろう。
 なぜ人は自分を放ってはくれないのだろうか。
 自分らしく心が欲するままに、正しく生きていたいと願っているのに。
 魔に戻れ、と望むなら魔に戻ってやろう、徹底的に魔として活きてやる。


□ 決戦前振り by 風肆險サイド 

□43集 25:32より by 造化弄神との会話

 造化弄神が風肆險に渡した薬、倍元丹。
 これを使えば即効性のある効力で早い回復と力を得ることができるらしいが、代わりに自分の体を復元させる復活元珠を壊すことになる。禁忌のもの。
それを使った風肆險を見た造化弄神が風肆險に最後の駄目押しをしにやってきた。


□44集 47:33より by 風肆險自問自答

「 弱肉強食のこの世界、力を持っているかだけだ。
 力があればこそ未来を変えることができる。
 弱き者は永遠に押し黙るだけだ。弱き者は永遠に奪い取られるだけだ。
 未来。私は山の頂に上り、広がる大地を見下ろし、あらゆる人々に私の存在を認めさせ、
 私の名前をいつまでも記憶に留めさせるのだ。
 お前は何を信じるのだ。私は何を倒そうとしているのだ。
 孽角が私の意義だというなら、即ちお前たちに禍根を残すことになる。」

「犠牲になろうがなるまいが、そんなことは重要ではない。
 重要なことはここで二人が死んでしまうことだ。もしどちらか一人が逃げ出せれば・・・
 早く!急げ!急いで逃げるんだ!」
「 あぁ、人は狐と狸はとても賢いと言うが、お前は愚かな狐狸だ。」
「 私はお前を死なせはしない。私自身も死にはしない!」

「 私たちは友にさえもなれぬのか」
「 私は望んでいない。これは私の信念であり願いであるのだ。」

「 行動あっての成果。過程ではない。倍元丹はお前の願いを叶える手助けとなるだろう。
 無意味な固執は捨て去るべきだ。」

「 己に忠を尽くすために、使命を果たすために、孽角よ、私は全ての努力を用いて倒してみせる。」


□44集 52:42より by 決戦前の二人の会話

 黒狗兄はうつむきながら、静かに決戦の場である断仇崖へと歩いていった。その足音は重く響く。
「 そのなりで来るのか。また私を欺こうと言うのか。」
「 私はただこの姿でありたいだけなのだ。私たちは友人のようなものだと願っているのだが。」
「 風肆險は既に友人という立場から離れている。理由などない。また引き返すこともできぬ。」
「 自分の体を復元させる復活元珠を壊してまでも望まないというのか、私のために。」
「 お前は今ここに来た。退路があると思っていないと言うことだろう。」
「 誰が言った。私はいつでも皆がこんな一歩を踏み出ださないことを願っているだけだ。
 もし本当に引き返すことができないなら、前を向けば他にも善き道があるかもしれないだろう。
 待つのだ。私たちはその時が来るまで待つんだ。お前さんも待つことだ。」
「 よけいなことを話すな。もうこれは決まったことなのだ。」

 その後、決戦の最中に胸騒ぎがした黒狗兄は離脱し、直感の赴くまま洞窟へとたどり着く。
 そこで娘の遺骸を発見し、絶望に打ちひしがれた彼は孽角へと覚醒する。


□第45集53分より

「 決戦の前にのことについて私は謝っておきたい。」
「 たとえどんなに謝ろうとも、私の半身が活きて戻ってくることはない。
  そのように甘い言葉を並べてたところで、私の傷が癒されるとでも。
 お前たちの誰一人とて、私が許すことなどあり得ない。
 お前たちの誰一人でとて、私はこのままで済ますことなど許さない。
 私はこの世に、この代償を求めたい。この世に全てを償わせてやるのだ。」


□ 第46集12:51より
 一度は友となれると思っていた二人。だが、今対峙する二人の心は、既に遠く離れてしまっていた。
「 今生の敵という因縁を断ち、来世では私たちは友となれることを願っている。」
「 来世!来世は各々違う道をゆくのだ!はぁぁぁ~~~っ!」
孽角は一声叫ぶと、気を溜め込み技を繰り出した。風肆險は技を繰り出し、これを防ぐ。だが、孽角は次々と攻撃をしかけ、風肆險に休む暇を与えない。ついに風肆險の右肩から激しい血が噴出した。
「 命を弄ぶということは、なるほどなかなか趣があるものだ。私はだんだんお前を死なせたくなくなってきたぞ。」
 孽角はそういうと、瞬時に風肆險の傍まで行くと彼の右腕を肩からもいだ。 
 風肆險はこれに動じることなく、残った左手で技を繰り出す。だが、孽角は動じることなく、今度は彼の足を根元から切り落とした。
「 どうだ。手足を失う気分は。肉親を失う気持ちと同じ苦痛ではないか」
 孽角はゆっくりと風肆險に近づきながら問いかける。
 風肆險は、最後の力を振り絞り技を孽角に仕掛けた。だが、孽角はそれを軽くあしらう。


□ 第46集21:57より
「 負けた、負けた。また負けてしまった。・・・・・ははははは」
力なく笑う風肆險は、星が瞬く夜空を見上げた。夜空にはの笑う姿があった。
「 ・・史波浪・・・もし今生で悔いが残るとしたら、それは狸狐阿叔がきみたちに申し訳ないことをしたことだ。君たちに善き父親を返してやれなかった・・・・・
 私はここで倒れることはできない。勇気を振り絞って立ち上がるのだ。
 この世界に活きるものが私を支えるのだ。
 己の誇りを示すべきで、外見で判断されるべきでない。
 私は片足分の大地しか踏めないが、満天の夜空を抱え持っているのだ。
 風肆險、今生に悔いなし!」
 片足ですっくと背筋を伸ばして立つ風肆險の目から一筋の涙がこぼれ落ちた。
 そして彼の体は無数の光を放ちながら、空へと帰っていったのだった。


--------------------- ここまで ----------------------------------


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